濱本良秋(著)
2020年10月25日 発売
ISBNコード 978-4434280757
四六判並製・322ページ
価格:1400円(税抜)
その昔、ある鄙びた海辺の寒村。そこには奇妙な言い伝えがあった。 月夜の浜辺をひとりで歩いていると、波打ち際に座り込む老婆に出会う。 その老婆に出会った者は、ひとり残らず死ぬ。ほどなく狂死するという。 都内の病院に勤める医師が、ある患者の死をきっかけとして、この不思議な伝説に遭遇する。 やがて彼は、伝説の裏に埋もれた人物たちの隠された歴史を掘り起こしていく。そこには、幾人かの人物の不思議な物語が刻印されているのだった。 運命とは何か。幸せな人生とは何か。人生の価値は、どうすれば、手にすることができるのか。伝説に現れる人々はその生きかたを通して、さまざまな課題を問いかける。 他に、連作となる『山小屋の一夜』を併収する。
著者プロフィール
1959年京都市生まれ。高校時代にロシア文学に傾倒、上京して日露学院に学ぶ。後年介護の職務に就き、生死についての思念を深める。1990年頃より、ブログ上にて自作の韻文などを発表し始める。介護福祉士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)