「あんたさん、どなたですか?」―世界初のアルツハイマー治療薬の開発に成功した杉本八郎物語―

 

大山勝男(著)

2017年12月25日 発売
ISBNコード 978-4990954871
B6判並製・170ページ

価格:1,250円

 

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 世界で初めてアルツハイマー病の治療薬を開発した化学者、杉本八郎の波乱の半生。「成功者とは、あきらめなかった人のことです」。杉本は世界で初めてアルツハイマー病の進行を遅らす治療薬を開発した。しかし、彼はけっして一流大学卒のエリート研究員でも勉学に恵まれた家庭環境に育ったわけではなかった。杉本八郎の生家は貧しく、高校卒業後すぐに働けるようにという母マツコの勧めで工業高校へ進学。高校卒業後、当時まだ社員数が千人ほどであった製薬ベンチャー、エーザイに入社し、研究補助員として働きながら研究員になるために大学の夜間部に通い化学を学んだ。新薬開発の成功率〇・〇〇六%という中で杉本はこれまでに二度の新薬開発に成功し、アルツハイマー型認知症の進行を抑える塩酸ドネペジル(商品名アリセプト)の開発で〝医薬品分野のノーベル賞〟といわれる英国ガリアン賞を受賞した。今なお創薬の第一線で研究を続けている。杉本は言う。「挑戦は、あきらめたら終わり。成功するまでやる!成功者とは、あきらめなかった人のことです」。

著者プロフィール

1953年12月、神戸市生まれ。夕刊紙、地方紙を経て現在、週刊大阪日日新聞(大阪日日新聞)記者。ノンフィクションライターとして著書に「あるシマンチュウの肖像」(みずのわ出版、NHKラジオ「こころの時代」出演放送)、「愛しのきょら島よ―悲劇の北緯二九度線―」(沖洲通信社)。週刊金曜日の誌上で「泉芳朗の闘い~奄美復帰運動の父~」(第12回週刊金曜日ルポルタージュ大賞佳作)、「教科書密輸事件~アメリカ占領下の奄美教育秘史~」(第13回・同)を発表。「反骨の棋譜 坂田三吉伝」(現代書館)、「『大大阪』時代を築いた男 評伝・関一(第7代目大阪市長)」(公人の友社 毎日放送「ラジオドラマ化」)、「伝説のコレクター 池長孟の蒐集家魂 ―身上潰して社会に還元―」(アテネ出版社)など。