検証〝ナニワの事件簿〟「阪大・市大医学部入試問題密売事件」

 

大山勝男(著)

2018年12月13日 発売
ISBNコード 978-4909570437
四六判並製・206ージ

価格:1,534円(税込)

 

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未曾有の阪大・市大医学部入試問題密売事件はなぜ、起こったのか

いつの時代も人命を救う医師はかけがえのない仕事で、大学受験でも医学部は最難関。そんな中、東京医大の裏口合格に端を発した大学医学部・医科大学の不正入試事件は多くの国民に「私大医学部(医科大学)なら、さもありなん」とあらためて自覚させる結果となった。
東京医大の不正事件が発覚したとき、著者の脳裏に浮かんだのは一九七〇年代に起った「阪大・ 市大医学部入試問題密売事件」だった。
この事件は大学側は不正入試に一切関与しておらず、被害者の立場だったが、事件が発覚すると 医学会、教育界、刑務所までを巻き込んだ未曾有の不正入試事件へと発展していった。
その背景にあるのは「病で苦しんでいる患者を救いたい」と「医は仁術」を目指して最難関の最高学府を目指している姿とは真逆の姿だった。
著者は今回の作品では言及していないが、かつて大阪・西成の釜ヶ崎で医療活動の全てを釜ヶ崎 の労働者に捧げ、六十歳で亡くなった大阪社会医療センター付属病院初代院長、本田良寛氏を紹介 した「釜ヶ崎の赤ひげ先生―本田良寛伝―」を著している。
今回の新著は入試問題密売事件を検証したノンフクション作品だが、もうひとつのテーマは「なぜ、君は医者を目指すのか」を問い掛けた作品でもある。

著者プロフィール

1953年12月、神戸市生まれ。ノンフィクションライター。著書に「あるシマンチュウの肖像」(みずのわ出版、NHKラジオ「こころの時代」出演放送)。週刊金曜日の誌上で「泉芳朗の闘い~奄美復帰運動の父~」(第12回週刊金曜日ルポルタージュ大賞佳作)を発表。「反骨の棋譜 坂田三吉伝」(現代書館)、「『大大阪』時代を築いた男 評伝・関一(第7代目大阪市長)」(公人の友社 毎日放送「ラジオドラマ化」)、「伝説のコレクター 池長孟の蒐集家魂 ―身上潰して社会に還元―」(アテネ出版社)、「あんたさん、どなたですか?―世界初のアルツハイマー治療薬の開発に成功した杉本八郎物語― 」(アメージング出版)、「釜の赤ひげ先生―本田良寛伝―」(アメージング出版)、「奄美戦後秘史 ~シマンチュウ魂の物語~」(ゴマブックス)、「〝義侠の相場師〟岩本栄之助伝~〝百寿〟を迎えた『大阪市中央公会堂』」(ゴマブックス 毎日放送「ラジオドラマ化」)など。