ホームユーステスト(HUT)による自宅内の商品使用の評価

 

酒井浩二(著)

2022年6月23日 発売
ISBNコード 978-4910782096
四六判並製・188ページ

価格:1320円(税込)

 

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商品の使用価値は消費者に宿る

多くの商品の使用は自宅等のため、製造者、販売者には消費者の使用状況が見えにくい。それを可視化するマーケティングリサーチ手法が、近年のテキストマイニング技術の発展・普及に伴い注目されているホームユーステスト(HUT)である。本書は、HUTで調査する意義、調査方法を説明し、使用感や使用行動などを日誌法で詳細に記録した事例11件を紹介している。
人はどれだけ商品を所有しても、物の豊かさだけでは幸せになれない。その商品の使用を楽しむことで、消費者やその周囲の人が幸せになれる。HUTの活用は、①商品価値を高める、②消費者満足を高める、③販売促進を高める、へとつながっていく。

主な内容

はじめに

第Ⅰ部 消費者行動の調査分析方法

第 1 章 消費者と消費者行動
1.1 消費者とは
1.2 消費の多様性
1.3 消費者行動のプロセス
1.4 商品の使用価値
1.5 欲求の階層性
1.6 動機づけとしての消費者行動
1.7 誘因の階層性
1.8 経験感情と予期感情
1.9 顧客価値の階層
1.10 消費者生成メディアによるユーザー生成コンテンツ

第 2 章 消費者行動の調査方法
2.1 一次データと二次データ
2.2 リアルな消費者行動の調査方法
2.3 実験的な商品使用のテスト方法

第 3 章 HUT (Home Use Test)
3.1 HUTとは
3.2 HUTの目的
3.3 HUTの方法
3.4 HUTの調査実施者と調査対象者
3.5 HUT商品の特徴
3.6 HUTの手続き
3.7 HUTの回答方法と回答内容
3.8 HUTの利点と欠点
3.9 HUTとCLTの比較
3.10 HUT実施の留意点
3.11 国内のHUT研究
3.12 国内の日記調査研究

第Ⅱ部 ホームユーステスト事例集

第 4 章 本書のHUTの方法
4.1 HUT商品の選択方法
4.2 日記調査
4.3 事例集の各節の構成

第 5 章 本HUT結果の事例
5.1 ホワイトニング歯磨き粉による美白効果
5.2 パックと美容液による顔肌ケア効果
5.3 泥パックによる張りのある肌への効果
5.4 ブルーライトカットメガネによる目の疲労の軽減効果
5.5 アルコール消毒液の使用効果の他社比較
5.6 着圧ソックスによる下肢のむくみ解消の効果
5.7 猫背サポーター装着による肩上がり向上への効果
5.8 ネイルオイルによる爪ケアの効果
5.9 錠剤服用によるしみ・そばかすの緩和効果
5.10 濡れ髪専用ヘアブラシによる髪のときほぐしの効果
5.11 寝衣の機能性・デザインの評価

第 6 章 今後のHUT研究の展望
6.1 消費者行動プロセス
6.2 消費者心理・行動の調査方法

引用文献
別添資料①:寝衣の商品評価
あとがき

著者プロフィール

京都大学博士(情報学)

京都大学大学院情報学研究科博士後期課程了(2000年)

京都光華女子大学キャリア形成学部教授

主著に、論理性を鍛えるレポートの書き方 ナカニシヤ出版(2009年)

今すぐ実践! Excelで感性的評価 AHPとその実践例 ナカニシヤ出版(2008年)

今すぐ体験! パソコンで認知心理学実験 ナカニシヤ出版(2007年)など

伝わる!ロジカル文章術-レポートの質を極める ナカニシヤ出版(2021年)