大山勝男(著)
2017年5月10日 発売
ISBNコード 978-4909570154
B6判並製・142ページ
価格:1,210円
「どんなことがあっても、私は釜ヶ崎を離れない。それが私の生き甲斐であり、生命であるからだ」―。こう言って医療活動の全てを釜ヶ崎の労働者に捧げ、労働者からは“良寛先生”と親しまれ六十歳で亡くなった本田良寛医師の半生を著したノンフクション作品。
若くして釜ヶ崎の地域医療の道に進み、「貧しいがために救われない、そんなアホなことがあってたまるか」が口癖だった良寛先生。そして約22年間にわたって釜ヶ崎の日雇い労働者の医療に献身的に尽くした良寛先生の波乱万丈の生きざまを、釜ヶ崎を舞台に多彩な人間交遊を通して活写。
“釜のおっちゃん”たちと同じ目線に立って自然体で生きた、良寛先生の「優しさ」と「強さ」を感じさせくれる。
「格差社会」「強者の論理」の風潮が強まる現代社会に警鐘を鳴らす作品ともいえる。
著者プロフィール
1953年12月、神戸市生まれ。夕刊紙、地方紙を経て現在、週刊大阪日日新聞(大阪日日新聞)記者。ノンフィクションライターとして著書に「あるシマンチュウの肖像」(みずのわ出版、NHKラジオ「こころの時代」出演放送)、「愛しのきょら島よ―悲劇の北緯二九度線―」(沖洲通信社)。週刊金曜日の誌上で「泉芳朗の闘い~奄美復帰運動の父~」(第12回週刊金曜日ルポルタージュ大賞佳作)、「教科書密輸事件~アメリカ占領下の奄美教育秘史~」(第13回・同)を発表。「反骨の棋譜 坂田三吉伝」(現代書館)、「『大大阪』時代を築いた男 評伝・関一(第7代目大阪市長)」(公人の友社 毎日放送「ラジオドラマ化」)、「伝説のコレクター 池長孟の蒐集家魂 ―身上潰して社会に還元―」(アテネ出版社)など。